墜落時保護用は、荷台や足場等、高所での作業等を行う時に墜落から身を守るためのヘルメットに定められたものです。
※ただし、ビルや電柱等のような高所からの墜落の危険まで防止できるものではありません。
構造は「帽体」「着装体」「衝撃吸収ライナー」「あごひも」をもつものです。
労働安全衛生規則にきめられている最大積載量5トン以上の貨物自動車で行われる荷の積み下ろし作業(ロープ掛けの作業及びシート掛けの作業、又はロープ解き、シート外しの作業を含む)、はいつけ、はい崩しの作業(作業箇所の高さが2メートル以上のものに限る。)又は作業場所が2メートル以上の箇所で安全帯を使用させるなどが著しく困難な場所に使用するものである。
なお、はいつけ、はい崩しとは、倉庫などに荷(小麦、大豆、鉱石などのばら物の荷を除く。)を積み重ね又は下ろすことをいう。
したがって、構築物、電柱などの高所からの墜落による危険防止については、足場・囲い・安全帯などの他の適切な危険防止策を講じなければならないのは言うまでもありません。
[墜落時保護用試験]
■衝撃吸収性試験
衝撃点が保護帽の前頭部及び後頭部となり、且つヘッドバンドが密着しないよう人頭模型(中心線が水平に対し30度傾斜)に装着した後、5kgの平板を1mの高さから自然落下させる。
その際の衝撃荷重が9.81KN以下であり、且つ7.35km以上の衝撃荷重が3/1000秒以上継続せず、4.90KN以上の衝撃荷重が4.5/1000秒以上継続しなければ合格です。
■耐貫通性試験
1.8kgの円錐(先端角度60度)を0.6mの高さから自然落下させた際、帽体内面への先端の突出量が15mm以下であれば合格です。
※試験は前頭部、後頭部、両側頭部それぞれについて行うものとする
墜落兼用帽をかぶると・・・
墜落した時、頭の助かる確率がたかくなります・・・・※1
物が落ちて来る時も、頭の助かる確率が高くなります・・・・※2
※1 真っ逆様(まっさかさま)に墜落するような時は、加速度にその人の体重が加わって、衝撃力は非常に大きくなりますので、理屈では、この墜落帽で助かる高さ範囲は限られますが、実際には、墜落する人が、途中で、物に引っかかりながら落ちたり、床面に落ちる体位も様ざまです。
又、地面の柔さが衝撃を吸収することもあるでしょう。
そういう様々な要因が働くためか、理屈では助からない様な高さから墜落しても、ふしぎに助かる場合が多い様です。これはお得意様からの実際の声です。
※2 墜落兼用帽は、帽体の内側に、厚さ10ミリ以上のライナーが入っています。
このライナーは、衝撃を吸収する性能が非常に高いのです。そのため、保護帽の側面とか、前頭、後頭など、頂部を外れた所に物が落ちても、単なる飛来落下物用の保護帽にくらべ、頭の助かる場合が、格段にひろがります。
あごひもはキチンとしめて・・・・
特に墜落時はあごひもを締めてないと、保護帽が頭から、外れて、役に立ちません。あごひもは必ず締めてください。