ヘルメットの選び方
作業用ヘルメットと一言で言っても、ヘルメットの素材や規格によって用途が異なります。
誤った素材・規格のヘルメットを選ぶと思わぬ事故につながる原因になります。
そこで、用途に応じた正しい規格のものを選んでいただけるよう、ここではヘルメットの選び方として「規格」についてご紹介しております。
それぞれの特性を知っていただくことで、安全なヘルメット選びの参考にしていただければと思います。
ヘルメットの規格について
作業用ヘルメット(産業用保護帽)には、いくつかの規格があります。
規格とは厚生労働省の検定試験に合格した商品に付けられるもので、厳しい国家検定に通過しているため、安全性が保証された製品です。
ここではその規格と検定試験をご紹介します。
飛来・落下物用
飛来・落下物用は外部からの飛来物や落下物から身を守るためのヘルメットに定められたものです。
構造は「帽体」「着装体」「あごひも」をもつものになります。
[飛来落下物用試験]
■衝撃吸収性試験
人頭模型にヘッドバンドが密着しないよう装着した後、5kgの半球を1mの高さから落下させ、人頭模型に加わる衝撃荷重が4.9KN(キロニュートン)以下であれば合格です。
■耐貫通性試験
人体模型にヘッドバンドが密着しないよう装着した後、3kgの円すい(先端角度60度)を帽体頂部を中心とする演習100mmの範囲に1mの高さから落下させる。
その時に、円錐の先端が人体模型に接触していなければ合格です。
電気用
電気用は高圧、低圧を問わず電気を扱う作業を行う時のために制定されています。
[電気用試験]
■絶縁試験(7000V以下)
帽体の縁3cmを残して水に浸し、内外より20kVの電圧を1分間かける。
その際、漏洩電流が10mA以下であり、且つ絶縁破壊が無ければ合格です。